SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル 感想
概要
- 「SOFT SKILLS」を読んだので次の内容を備忘録
- 本の概要
- 本の特徴(個人的な感覚)
- 印象的な文のピックアップ
- 紹介されたサービス一覧
- 感想
本の概要
著者:ジョン・ソンメズ
ソフトウエア開発者専用に、「より良い人生」を送るためのノウハウ・スキルを網羅した、生き方バイブル本です。プログラマーが良い人生を送るためには、技術習得法やキャリア構築法といったノウハウに加え、対人的な交渉・指導・意思疎通などをうまく行える能力や知恵、すなわちソフトスキルが不可欠です!本書では、キャリアの築き方、自分の売り込み方、技術習得法、生産性の高め方といった仕事で成功する方法だけでなく、財産の築き方、心身の鍛え方、恋愛で成功する方法など、「人生全般をより良く生きる方法」を具体的に説明します。
本の特徴(個人的な感覚)
- 語りかけるような文体で書かれている(読みやすい)
- 各章の文末に「まとめ」や「やってみよう」の項目があり親切
- 技術的な内容ではなく、働き方に重きを置いている
- 中盤以降は仕事全般的な話が多め(投資や健康の話などもあり)
印象的な文のピックアップ
専門特化
- 専門特化の法則・・・専門性が高ければ高いほど、チャンスの数は減るが、その反面、チャンスを獲得する可能性は高くなる
- クライアントになる可能性のある会社は非常に少ないが、非常に高い時給を要求できる
- 専門領域
- ウェブ開発スタック
- 組み込みシステム
- 特定のオペレーティングシステム
- モバイル開発
- フレームワーク
- パッケージソフトウェア
- 専門分野の選択方法
- 会社で感じた大きなペインポイントは何か?そのペインポイントを解決することを専門とする人間になれるか?
- 誰もがやりたがらない仕事やスキルのある人がいない仕事はあるか?
- カンファレンスやユーザグループでよく話題になるテーマはどのようなものか?
- 同僚相手にあるいは「StackOverflow」などの開発者向けサイトであなたがよく答える質問はどのようなものか
プロであること
- プロであるということは、自らの姿を見せ続け、仕事を進め、逆境に負けないことだ
- プロは毎日いつでも基準を守ってくれると当てにすることができる
- プロになるには
- 良い習慣を身につける(時間を計画して守る)
- 正しいことをする
- 品質の追求と自己研鑽
うまくやり遂げるまではできたふりをする
- 次の事柄についてうまくやり遂げるまではできたふりをする
- 必要なスキルと能力をすでに持っているふり
- なりたいと思っているタイプの人間になっているふり
- 勝者になっているふり(試行を重ね続ければいずれ克服できることを深く理解しているため、まるで、戦闘はすでに終わっているイメージ)
- 経験者のふり(これから通ろうとしている未知の道をすでに何度も通ったことがあるかのようなイメージ)
自分のマーケティングするにはどうすればいいのか
- 自分のマーケティングは、個人ブランドから始まる
- ブランドとは、あなたが表現するものだ
- 自分が何になりたいか、そのイメージを世界にどのように見せたいか、ということを意識的に決める
- 人と触れ合うときや、あなたが複数回に渡って何かをするときに親しみを感じさせるのにブランディングは役に立つ
- ブランドを作るためのステップ
- メッセージを定義する
- ニッチを選ぶ
- キャッチフレーズを作る
- エレベーターピッチを作る
- ビジュアルを作る
学習の10ステップ(7~10は繰り返す)
- 全体像をつかむ
- スコープを決める
- 成功の基準を決める
- 参考資料を見つける
- 学習プランを作る
- リソースをフィルターにかける
- 使い始められるようにする方法を学ぶ
- 遊びまわる
- 役に立つことができるところまで学ぶ
- 教える
引退とは逆算で働くこと
- 引退のためのプランニングで大切なこと
- 毎月生活するために必要な額を正確に計算する
- 受動的収入を確保する方法を確立する(少し余裕を持たせられるだけの額)
- 毎月生活費と受動的収入を考え逆算で働く
紹介されたサービス一覧
分類 | サービス名 | 概要 | 備考 |
---|---|---|---|
開発 | GitHub | ホスティングサービス | |
開発 | WordPress | CMS | |
開発 | Blogger | CMS | |
開発 | Buffer | SNS予約投稿サービス | |
管理 | Trello | タスク管理サービス | |
管理 | Kanbanflow | タスク管理サービス | |
管理 | RescueTime | 作業時間の可視化 | |
QA | Stack Overflow | Q&A | |
ビジネス | Fiverr | クラウド・ソーシング | $5でロゴが作れる |
ビジネス | oDesk | クラウド・ソーシング | |
ビジネス | Leanpub | Markdownテキストを本にして販売してくるサービス | |
ビジネス | Smashwords | 本を流通させてくれるサービス | |
ビジネス | Bookbaby | 本を流通させてくれるサービス | |
ミートアップ | トーストマスターズ | スピーチを通じてコミュニケーション、話し方、リーダーシップスキルの上達を目指す非営利教育団体 | |
ミートアップ | Clarity | コーチやメンターを探せる | 時間料金制 |
ミートアップ | meetup.com | ミートアップ |
※フィットネス関連は除外しています
感想
- @HigeponJaさんがオススメしていたので読んだが、積読せずにもっと早く読めば良かった
- ソフトウェア開発者が働くということを網羅的に書かれていて考えの整理や仕事への全体像の見晴らしが良くなった気がする
- 「報酬にランダム性があると習慣が強くなり、カジノに中毒性があるのもそのためだ」というのは面白かった
- 習慣にしたい事柄の報酬をランダムにして、中毒にしたら、自分をハックしている感じで面白いかも
- 生産性に対して、かなりストイックな内容で仕事のために生きていると思っていない人には全部きっちりやるのは少し厳しい内容だと思った
- 自分はそこまでストイックではないが、やっていたこと(ポモドーロやクォータなど)が何個か出てきて共感しやすかった
- おそらくこの本に書かれていること全部を自分はやることはないと思うが、一部はやっていきたい
- やること:ブログを毎週書く、専門分野を伸ばす、自分のマーケティング、ルーチンをしっかり守る、預金を投資にまわす
- 自分の改善したい部分が幾つか見つかった
- 学習の10ステップで、「スコープを決める」「成功の基準を決める」を結構適当にやっていた
- 課題がはっきりしていないときにダラダラと本を最初から最後まで読んでしまって、結局浅い知識で何を学んだのか覚えていないときが多かった
- 今までの自分の独学の手順が非効率だったかも
- 「遊びながら行動を起こし、本を読んで学ぶと吸収も早く、その成果を遊びに活かす、自分が学んだことを誰かほかの人に教えて知識をセメントで封印しておこう」が独学の手順として効率的らしい
- 自分はスピード感が遅かったりや途中で諦めてしまうことが多いが、その原因は本を読みながら学習しそれをブログに書くなどをやっているからなのかも知れない
- 手順を「調査と出力」を同時に進行するのではなく、「遊び→行動→調査→出力」の流れに変えたら効率があがりそうな気がした
- 学習の10ステップで、「スコープを決める」「成功の基準を決める」を結構適当にやっていた
- 読んでいて少しひっかかる部分もあった
- 「うまくやり遂げるまではできたふりをする」は、しったかぶりや、なんでも出来ますで無理な受注を受けて、周りに嫌われたりしないだろうか
- この本と同じことをやっても、ある程度能力が高くないと大きな成功はつかめないと思った
- 最終的にアントレプレナーになることがストーリーになっているがそれだけが成功なのか疑問を感じた
- こういう自己啓発系の本を読むと毎回人生のテーマとか自分は何をしたくてどうなりたいかなどをあらためて考える機会が作れて、自律的で前向きになれる良い本だと思った